消滅時効とは
消滅時効とは
消滅時効とは、ある権利がないという事実状態が一定期間継続した場合に、その事実状態どおり、法律上も権利がなくなってしまうという制度です。
借金の例で考えた場合、債務者の方が長期間に渡って借金をまったく返さないでいると、消滅時効によってその貸金債権がなくなってしまうのです。 要するに、借金を返さなくてよくなるということです。
時効が成立する期間
- 債権者が知人や親戚などの個人の場合は10年間
- 債権者が銀行や消費者金融、貸金業者のような法人の場合は5年間
となっています。
ただし、個人の場合は10年間とありますが、飲食店の代金や手形上の請求権などは、実際にはもっと短い期間が定められている場合が多くあります。
【第167条】 1 債権は、10年間行使しないときは、消滅する。 2 債権又は所有権以外の財産権は、20年間行使しないときは消滅する。 |
ただし、注意が必要なのは、この期間返済をしなかったら自動的に時効が成立するというわけではありません。
消滅時効が成立するためには、基本的に3つの要件が必要となります。
消滅時効成立の要件
- 権利を行使することができる時がきたこと
- その時から一定の時効期間が経過したこと
- 時効の中断事由が発生していないこと
- 消滅時効を援用したこと
【第166条】 1 消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する。 |
- 最終更新:2014-11-17 17:26:09